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 メタンハイドレートならびにガスハイドレートの基本物性に関する研究

 メタン資源と炭素循環に関する研究

 天然ガスの需要が拡大するにつれて、メタンハイドレート、コールベッドメタン、シェールガスなど、非在来型天然ガス資源の実用化に向けた研究が活発になってきている。また、メタン発酵によって得られるバイオガスを精製することで、再生可能型メタン資源を獲得することも現実的なものとなってきている。このように、これからの時代は、種々に成因の異なるメタン資源を個々に扱うのではなく、地球全体の炭素循環を考慮に入れたメタンの存在形態を明らかにするとともに、効率のよいメタン回収システムを構築する必要がある。本研究室ではこのような観点から、メタン資源と炭素循環に関する研究を行っている(下図)

 

 ガスハイドレートの基本物性に関する研究

メタンハイドレートに代表されるガスハイドレートは次世代のエネルギー資源として期待されているが、低温高圧という安定条件を必要とするため、未だ基本物性が十分に明らかにされてはいない。そこで本研究室では、低温・高圧セルを用いて薄膜状および塊のハイドレートを生成させ、種々の実験を行っている。薄膜状のハイドレートが分解・成長する様子を光学顕微鏡によって観察することで、ハイドレートの平衡条件や膜の成長速度を測定することができる(下図a)。また、塊状のハイドレートを生成させることで、ハイドレート中に取り込まれるガスの組成を測定することが可能となる(下図b)。さらに、実験によって得たデータや現象を、分子動力学に基づくコンピュータシミュレーションによって解析することでミクロな視点からの解析も行っている(下図c)。

 


 ハイドレートのガス分離への応用技術に関する研究

メタン発酵により生成するバイオガスはCH4,CO2,H2Sを含む混合ガスである。その他、自然界には種々の混合ガスが存在している。ゲスト分子の種類によりガスハイドレートの平衡条件に違いがあることから、混合ガスの分離にハイドレート技術を適用することを検討している(下図)。たとえば、H2SはCH4に比べ著しく高温低圧側でハイドレート化する、すなわちハイドレートになりやすいため、それらの混合ガスをハイドレート化するとH2Sのみが選択的にハイドレート化することがわかった。さらにCH4とCO2の混合ガスにおいてもそれぞれのガスがハイドレート化する際に時間差があることがわかってきた。今後、温度・圧力・ハイドレート生成時間などを厳密に制御することで、種々の混合ガスを従来の方法より効率よく分離できるものと考えている。

  


 メタン発酵の高効率化に関する研究

食品廃棄物、下水汚泥、家畜排泄物などの有機廃棄物を処理しつつ、エネルギー資源であるメタンを含むバイオガスを回収できるメタン発酵への期待は高まってきている。しかしながら、大規模メタン発酵システムの構築には発酵効率をさらに上げる必要がある。そこで本研究室では、NaCl、KCl、CaCl2などの無機塩類の添加、熱処理やアルカリ処理などの前処理、発酵時の水分調整などの操作を適切に組み込むことで、メタン発酵の高効率化を目指している(下図)。

写真.バイアル瓶によるメタン発酵実験

   

 

 環境浄化・資源リサイクリング・選鉱(Mineral Processing)

産業革命以後、人類がさまざまな資源を無尽蔵に採掘してきた結果、今日のような地球環境の悪化を招きました。将来私たちが安全にくらしていくためにも、環境調和型の資源エネルギープロセッシングとリサイクリングシステムの構築が必要です。

私たちは、環境と資源の問題に、界面化学的観点から取り組んでいます。


(下の写真はマイクロバブルを利用した人工ダイヤモンドの浮選光景です。環境浄化技術としての応用研究、技術開発も行っています。)


 

 


 新しい噴霧乾燥技術を利用したミクロンメートル〜ナノメートルの微粒子製造(Particulate Technology)

新しい噴霧乾燥技術としてパルスジェットと呼ばれる高速気流中で微粒子を製造する技術が注目を集めています。音響の効果も手伝って、従来技術(スプレードライ法)では実現できなかった高熱効率(省エネルギー)、高速乾燥、低温乾燥が可能となりつつあります。当研究室においては、ミネラルプロセシングで培った粒子分散系の理論と技術を基に、この新しい反応場を利用して従来の方法ではできなかった無機や有機の微粒子、それらのハイブリッド超微粒子の効率的な製造にチャレンジしています。

〔左はTiO2ナノ微粒子分散液、右は可溶性有機物水溶液をそれぞれ噴霧して得られた乾燥物の電子顕微鏡写真の例です。〕

左:球形で粒径がそろった2〜3ミクロンメートルの凝集物が得られます。右:2〜4ミクロンメートルの球状有機物マイクロカプセル(一部凹)が得られます。



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■ 研究概況 ■
《2006年以降はPDFファイル、2005年以前はGIFファイル、2011年以降は2010年と同じ》

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■ 研究発表 ■

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■  総説  ■

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■  著書  ■

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Last update: 2013/04/09